お気に入りのスーツ。気づけば股の内側に毛玉が・・・
大事に履いているつもりなのにがっかりしますよね。
今回はなぜスーツに毛玉が出来てしまうのか。
①毛玉が出来る原因、②毛玉が出来やすい箇所、③毛玉が出来た時の対処法、④今後の対策についてお伝えします。
毛玉はスーツのダメージのサインです。
なぜ出来るのか、そのメカニズムを理解して長くお気に入りのスーツを着ましょう。
①毛玉が出来る原因
なぜスーツに毛玉が出来てしまうのか。まずはその要因を一つずつ紐解きます。
摩擦
スーツに毛玉が出来る一つ目の原因は摩擦です。
スーツの生地は細かい繊維が撚り合わさって出来ています。
日常の動作で生地同士が当たり、擦れる事で繊維の一部が表面に出てきてしまい、更に摩擦が加わる事で絡み合い毛玉となります。
最終的には生地が擦り減り、最悪の場合破けます。
連続での着用
スーツに毛玉が出来てしまう二つ目の原因は連続での着用です。
お気に入りのスーツはついつい着用頻度が高くなりますよね。その気持ちとても分かります!
ですが休ませる時間を与えず、スーツを連続着用してしまう事で消耗のペースを速めてしまいます。
湿気

Image by Markus Spiske from Pixabay
湿気も大きな原因の一つです。
スーツの原料のウールなどの天然繊維は、湿気を吸うと繊維が膨張し、柔らかくなる性質があります。
この状態では、繊維の耐久性が一時的に低下しており、摩擦に対して非常に弱くなっています。
②毛玉が出来やすい箇所
上記要因を踏まえると毛玉が起きやすい箇所はどこでしょうか。
過去に毛玉や擦れが起きた経験がある方はすぐ分かるかもしれません。
摩擦が起きやすく、湿気を含みやすい箇所ですよね。
スラックスの股の内側
股の内側は毛玉が出来やすい箇所としては王道ですね。
特に汗をかきやすい夏のシーズンは股の内側に湿気を溜め込みやすく、摩擦も起きやすい為、毛玉や擦れによるダメージが起きやすいです。
ジャケット脇の内側
股の内側ほど多くはありませんが、脇も汗による湿気がこもりやすい+摩擦が起きやすいため毛玉が出来やすい箇所です。
ジャケット背中

ジャケットの背中部分も稀に相談があります。
写真の様にバックパックを背負う事に原因がある様です。
実用的なバックパックですが心当たりがある方はお気を付けください。
③毛玉が出来た場合の対処方法
もし毛玉が出来てしまったらどうすべきか。
毛玉取り機を使う
電動の毛玉取り器は、毛玉を効率よく除去できる便利アイテムです。
使うときは以下のポイントを守りましょう:
- 生地を軽く押さえながら、優しく滑らせる
- 同じ場所を何度もこすらない(生地を傷める原因になります)
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ハサミで丁寧に切る

ハサミで毛玉の根元を切り、取り除いていく方法も有効です。
生地を傷めてしまわない様に丁寧に行ってください。
ハサミはなるべく刃が小さい糸切ばさみなどを使用する事をおすすめします。
④今後の対策
③の流れで毛玉を取り除いても毛玉が出来る原因の根本の解決にはなりません。
次回のスーツは次の内容を踏まえて購入されると、長く着る為の対策になります。
全て実践する必要はありませんが、ご自身の着用状況を顧みて必要そうな物を実践ください。
股補強をする
股部分に対しては「股シック」と呼ばれる補強のあて布をスラックスの内側に行う事がおすすめです。
そもそも股シックは標準で取り付けがされている事が多いですが、お店によっては股シックを大きくするオプションがメニューにある場合があるので、お店の方に聞いてみてください。
シックを大きくすることで破けない、安心。とまではいきませんが、多少寿命は延びるはずです。
脇あてをつける
ジャケットの仕様に「脇あて」というものがあります。
ジャケット内側の脇部分にパットを取り付け、汗による湿気を表の生地に伝えにくくする為の物です。
代謝が良く、脇部分に毛玉が出来た経験がある方におススメです。
こちらもお店によっては標準仕様だったり、そもそもメニューにない事もあると思うのでお店の方に聞いてみてください。
ゆとりを持ったサイズ
体に対して、スーツのサイズのゆとりが少ない程、日常動作での摩擦によるスーツへの負担が大きく、消耗するスピードが速いです。
長く着る為には、細すぎない適度なゆとりが必要です。
特に仕事柄、動作が多い方や筋トレなどで体つきがしっかりしている方は注意が必要です。
着用頻度を抑える
スーツは着用の頻度が高い程、そのスーツにかかる負担が大きく、消耗してしまいます。
1回着たら、せめて2,3日は休ませるルーティンを心掛けましょう。
お気に入りのスーツは毎日でも着たい所ですが、たまには我慢も必要です。
2パンツで購入を検討する
上記の通り毛玉が出来やすい箇所№1はスラックスの股の内側です。
スーツはジャケットに対して、パンツの消耗が早いです。(私の体感では1.5倍くらい)
お気に入りのスーツ程、長く着る為にも2パンツでの購入を強くおすすめします!
まとめ
スーツの毛玉は、摩擦・湿気・着用頻度など、日常のちょっとした習慣が原因になります。
対処法を知るだけでなく、予防策を取り入れることで、お気に入りの一着を長く快適に着続けることができます。
スーツ選びや着用ルーティンを見直して、毛玉知らずのスマートな着こなしを目指しましょう!
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