肩パットとはなにか

スーツの肩パットは、ジャケットの肩部分に入っている副資材の事です。
肩のラインを補正し、全体のシルエットを”構築的”に見せる役割があります。
「スーツらしさ」を象徴するパーツであると言えます。

写真は私のスーツです。
上は肩パットが入っている状態。下は肩パットが入っていない状態です。
何となく違う感じがしませんか?
この記事を読み終わるころには何が違うのかはっきりと理解出来る様になっているはずです!
肩パットの厚み(入り具合)で細かく印象の差別化が出来ますが、今回は初心者向けに分かりやすく、シンプルに「肩パットがありの状態」、「肩パットが無しの状態」それぞれのメリットとシーン別のおススメを説明します。
肩パットありのメリット

構築感がある
”構築感”と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、肩パットがしっかりと入った”構築感”のあるスーツはいかにもスーツらしくきっちりとした印象となります。
映画「ゴッドファーザー」のスーツの様なクラシックで重厚感のある雰囲気のスーツをイメージしてみてください。
フォーマル感がある

結婚式や大切な商談の機会などのシーンでの着用を想定しているスーツであれば肩パットありを選ぶと安心です。
肩パットありの状態はスーツとしても極めてオーソドックスな状態です。
基本のスーツが欲しい方や、初めてスーツを作る方はイメージのブレが少ないと思います。
肩パットなしのメリット
肩パットなしのジャケットは、もともとカジュアルの定番でした。
コロナ禍を経て軽装化が進み、近年はスーツにも肩パットなしや薄い仕様が広がり、世界的な流れとなっています。

柔らかい雰囲気

肩パットがある状態に比べ”構築感”も薄れ、ナチュラルで親しみやすい印象になります。
柔らかい雰囲気になる事から、ビジネスカジュアルやオフのシーンによく馴染みます。
【あわせて読みたい】過去にビジネスカジュアルについて記事にしております。☟☟☟
軽快な着心地

肩に余計な厚みがないため、動きやすく、ストレスを感じにくいです。
パットがある物に比べ、着用感も非常に軽い事も特徴です。
肩パットがないジャケットをアンコン(Unconstructed:非構築的)と呼んだりします。
肩パットがない物を試したい方は「アンコンのジャケットはありますか?」とお店の方に聞いてみましょう。
シーン別おすすめの選び方
ビジネスカジュアル→肩パットなし

ビジネスカジュアルが認められている会社であれば柔らかい印象を与えやすい肩パットなしのジャケットがおすすめです。
結婚式・卒業式・入学式などのイベント→肩パットあり

前述の通りですが結婚式などのイベントに出席する際は、きっちりとした印象を与えやすい肩パットありがおすすめです。
最近はカジュアルなウエディングも増えてきているようですね。
そこまでフォーマルさが求められなさそうであれば肩パットなしも検討の余地ありです!
就職活動や転職活動→肩パットあり

リクルートスーツや転職活動用のスーツは肩パットありのスーツで誠実な印象を与えましょう。
【合わせて読みたい】リクルートスーツについての記事です。これを読めば心配なしです☟☟
体型別のおすすめ
スーツ選びで最も大切なのは、どんな場面で着るのか、どんな印象を与えたいのかだと考えています。フォーマルに見せたいのか、軽快に見せたいのか――その方向性が決まれば肩パットの有無も自然に選びやすくなります。
そのうえで、体型に合わせた選び方を知っておくとさらに安心です。
迷ったら自分の体形に合いそうな物を選んでください。
なで肩

なで肩とは首の付け根から肩の傾斜が強い体型を言います。
元々の体つきの場合もありますが、トレーニングやスポーツの影響で僧帽筋が発達している方に多い様です。
「なで肩」の方は肩パットで迷ったら「パットあり」のジャケットが体型を補ってくれて、かっちりとした印象になるのでおすすめです。
いかり肩

いかり肩とは、首の付け根から肩先までの傾斜が少なく、肩が張って見える体型です。
やせ型体型の方に多い様です。
「いかり肩」の方が肩パットで迷ったら「肩パットなし」か、「薄い肩パット」が自然な雰囲気でおすすめです。
さいごに
肩パットありは「構築的でフォーマル」、肩パットなしは「軽快でカジュアル」。どちらが正解というわけではなく、シーンや体型、好みに合わせて選ぶことが大切です。オーダースーツならお店によっては肩パットの有無や厚みも自由に調整できるので、自分らしい一着を作ることができます。

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