スーツの素材についてご存知ですか?繊維の王様「ウール」の魅力!

スーツの基本と選び方

はじめに

世の中の多くのスーツに使われる素材をご存知でしょうか。

ウール(羊毛)なんです

ウールと聞くと「冬物?」と連想する方も多いと思いますが、スーツの素材として魅力が多く、そのスーツの季節感問わず最もポピュラーで「王道」といえる素材です。

参考までに私が所有しているスーツです。左は冬向け、右は3シーズン向けです。

素材はなんと!どちらも「ウール」です。

今回は「繊維の王様」ともいわれるウールの魅力についてのお話です。

ウールの魅力

ウールはなぜ「繊維の王様」と言われるのか。

スーツの素材としてのウールの魅力について初心者に分かりやすくお伝えします。

ウールの魅力①冬は暖かく、夏は涼しい!

ウール繊維は空気を含みやすい構造になっており、冬は暖かく快適に過ごせます。

また、湿気を逃がす事にも長けており冬も夏も快適に過ごしやすい素材と言えます。

生地の織り方でも、スーツの快適性は変わります。

夏場をウールのスーツでより快適に過ごす為には「平織り(ひらおり)」と呼ばれる織り方の生地がおすすめです。

透け感のある織りになっており、通気性に長けた涼しいスーツとしておすすめです。

夏向けのとにかく涼しいスーツが欲しい方は、スーツ店で「平織の生地(スーツ)ありますか?」と言えば伝わりやすいと思います。

ウール繊維で平織り(ひらおり)の生地です。

透かして見ると分かりやすいですが、通気性に長けています。夏でも比較的涼しく快適に過ごせますよ。

ウールの魅力②スーツのをラインを綺麗に保ってくれる!

ウールには弾力性があり、着用後にシワが付いても元に戻ろうとする復元力に長けています。

例え、戻りにくいシワでもスチームアイロンなどで蒸気を当てると簡単に元通りです。

アフターケアのしやすさもウールの魅力と言えますね。

UnsplashEric Vöが撮影した写真

写真はスーツと関係ないですが、インドの渋いおじさんが目に留まったので使用しました。

お伝えしたい事は「アイロンがけ大事ですよ」という事です。

インド行ってみたい・・・(脱線しました)

ウールの魅力③高見えする!

ウール特有の自然なツヤ感は見た目の高級感に直結します。

細いウール繊維を使ったスーツ生地はツヤ感や手触りが柔らかいです。

柔らかくツヤ感に長けた生地はドレープ感が強く、ちょっとした所作も上品でエレガントな印象を与えてくれます。

「ドレープ」とは、布が自然に描く“ゆるやかな波”や“たるみ”のことを表現します。

風になびくカーテンのような柔らかな動きをイメージしてください。

細い繊維を使用した生地であればあるほど、そのドレープ感は美しさやエレガントな印象となります。

また、細い繊維であればあるほどスーツの価格も比例して高額になる事が多いのでお財布と要相談です!

繊維の細さを表す基準として「Super〇〇〇’s」という表記がありますが、今回は割愛します!

ウールの魅力④汚れに強い!

ウールは油分を含んでおり、水溶性の物を弾く力にも特化しています。

結果、汚れが付きにくく清潔感を保ちやすい事も大きな魅力です。

自分のスーツに少し水を垂らしてみると、ばっちり弾いてくれました。

ウールのデメリット

何事もいい事ばかりではなく、二面性がある事が世の常です。

ウール素材のスーツを選ぶ上でのデメリットもご紹介します。

ウールのデメリット①ポリエステルのスーツに比べコストがかかる

ポリエステルは化学繊維の代表格の様な存在で、耐久性に長けており、ウール素材のスーツと比べて価格も安価な事が多いです。

ウールスーツが持つ柔らかさや、ツヤ感には及ばない事が多いですがコストをなるべく抑えてスーツを手に入れたい場合はウールのスーツは少しハードルが高く感じるかもしれません。

ウールのデメリット②汗かきの人は摩耗で擦り切れやすい

吸湿性と放湿性に長けているウール素材ですが一度含んだ湿気を放出しきるまでには時間がかかります。

汗をかきやすい方でしたら2、3日は休ませたい所です。

そのサイクルを考慮せずに連日ハードに使い続けると、極端に消耗してしまいます。

特に汗をかきやすい夏場、中でも湿気がたまりやすい股の内側は湿摩擦による消耗が起きやすいです。

夏場にスーツの股が破れやすい大きな原因の一つです。

過去に夏の股部分の破れが多い理由について記事にしておりますので是非一読ください。

夏にスラックスの股が破けた経験がありませんか? | こっそりスーツ勉強会

まとめ

スーツの素材としてのウールの魅力とデメリットについて、日々の経験を踏まえて私なりにまとめました。

ビジネスの現場から結婚式など日本のスーツ着用のシーンはかなり幅広いです。

例えば、消耗が早い普段使い用には安価なポリエステル素材の物を選んで、大切な商談やプレゼン、結婚式に出席する際はとっておきのスーツを着る。

今回お伝えした事を踏まえて、シーンやTPOを考えて、柔軟に着分ける事が出来る方が増えるといいなと思います。

最後に今回の内容を簡単にまとめてみました。

参考になれば幸いです。

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