🎓 リクルートスーツとは?普通のスーツとの違いと選び方のポイント

スーツの基本と選び方
Mohamed HassanによるPixabayからの画像

普段オーダースーツ店にて働く中で「リクルートスーツと普通のスーツは何が違うのですか?」や、「リクルートスーツを就職後に着ても大丈夫ですか?」等のご質問を多くいただきます。

そこで今回は「リクルートスーツとは何なのか」について分かりやすく説明します。

リクルートスーツ=特別なスーツではない

*定番のリクルートスーツの参考画像です。左は濃紺の無地、右は黒の無地のスーツです。

就活用の「リクルートスーツ」と聞くと、専用の特別なスーツを買わなきゃ…と思いがちですが、実はそんなことはありません。
結論から言えば、黒か紺の無地で、体に合ったスーツが既にあればそれで十分です。

すでにその条件を満たすスーツを持っているなら、わざわざ買い直す必要はありません。

なぜ「体に合っていること」が重要なのか?

スーツはサイズ感ひとつで印象が大きく変わります。
体に合ったスーツは、以下のようなメリットがあります:

  • 見た目の印象が整う:肩や袖、丈が合っていると、清潔感・信頼感が格段にアップ
  • 細部まで気を配れる人に見える:サイズが合っているだけで「きちんとした人」という印象に
  • 着ていて気持ちが引き締まる:フィットするスーツは姿勢も自然と良くなり、自信が湧いてくる
  • 面接でのパフォーマンスにも影響:見た目が整っていると、話す内容にも集中しやすくなる

「ただのスーツ」でも、サイズ感ひとつで“武器”になります。

過去にスーツのサイズ感について解説しておりますのでこちらも参照ください。

スーツのサイズ感ってどう見る?初心者が失敗しないチェックポイント|ジャケット編 | こっそりスーツ勉強会

スーツのサイズ感ってどう見る?初心者が失敗しないチェックポイント|パンツ・ベスト編 | こっそりスーツ勉強会

柄や色の選び方|無地・濃色が安心

  • 柄物は? → 明確なNGではないが、無地が無難。ストライプなどは避けた方が安心
  • グレーは? → ダークグレーなら許容される場合もあるが、一般的には黒か紺がベスト
  • おすすめカラー → 黒無地 or 濃紺無地。業界問わず好印象を与えやすい

素材の選び方|見た目と機能性のバランス

  • 耐久性重視なら☞ポリエステル素材がおすすめだが、見た目はポリエステル特有の質感でチープな印象になりがち
  • より“きちんと感”を出したいなら☞ ウール100%のスーツがおすすめ!自然な光沢があり印象良い+しわ伸びも良いが、ポリエステル素材のスーツに比べてコストがかかる事が多い
  • ウール×ポリエステルの混紡素材もおすすめ☞ウール100%程はコストがかからない事が多い、ポリエステル100%の様なチープな質感にはならない

スーツ素材としてのウールの魅力について説明しておりますので是非参照ください。

スーツの素材についてご存知ですか?繊維の王様「ウール」の魅力! | こっそりスーツ勉強会

何着必要?|ローテーションで清潔感を保つ

  • スーツは連続着用すると型崩れやテカリが出やすい
  • おすすめは2着持ち:黒無地と紺無地を揃えてローテーション
  • 面接・説明会・企業訪問など、日程が続く場合にも安心

シャツとネクタイの選び方|印象を整える仕上げ

  • シャツ:白無地が基本。襟は「レギュラーカラー」がフォーマルで好印象
  • ネクタイ:無地 or 控えめなストライプが定番。色によって印象が変わる

*シャツとネクタイの参考画像です。このシャツの襟の形は一般的なレギュラーカラーに比べやや開いていますが、このくらいであれば襟に開きがあっても問題ないです。

ネクタイの色別印象の違い

何色のネクタイにしようか迷う場合は、どんな印象で自分を見せたいかを軸に考えてみるのもおススメです。

ネクタイの色色が持つ印象
ネイビー(紺)誠実・知的・信頼感
エンジ積極性・情熱・親しみ
グレー落ち着き・柔らかさ
ブルー爽やかさ・若々しさ
パープル個性・高級感

リクルートスーツは就職後も着ていいのか

冒頭にも書きましたが「リクルートスーツを就職後に着ても大丈夫ですか」と聞かれる事があります。

結論、「着ても大丈夫!」だと私は思っています。

スーツは着る頻度が多ければ多いほど極端に消耗してしまいます。

就職してすぐはスーツの手数が少ないはず。

着れるスーツは着た方が手持ちのスーツ全体の長持ちに繋がります。

経済的に余裕が出て着たら少しずつ入れ替えていきましょう!

週5でスーツを着る方であれば最低3,4着くらいは揃えて欲しいところです。

まとめ|“リクルートスーツ”は印象と気持ちを整えるツール

おまけ:リクルートスーツのはじまり

そしてもうひとつ、知っておきたいのが「リクルートスーツの背景」です。

元々、学生たちは好きなスーツを着て就活に臨んでいました。
しかし現在のリクルートスーツのスタイルは、実は昔の服飾業界の商戦によって広まったものとも言われています。
誰かが明確なルールを決めたわけではなく、自然と“暗黙のルール”として定着していったのが現実です。

極論を言えば、ド派手なスーツを着て面接に行っても「ルール違反です」と言われることは恐らくありません。
ただし、その会社に入社できるかどうかは別の話。
服装は“自由”である一方で、相手にどう見られるかを意識することが、社会人としての第一歩でもあります。

いつか、もっと自由に自分らしいスーツを着て就活できる時代が来たら楽しいですね。
でも今は、まず「印象を整える」ことから始めてみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました