夏にスラックスの股が破けた経験がありませんか?

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スーツパンツを守るための賢い選び方

*夏場の日本のビジネスシーンの参考画像 UnsplashMartijn Baudoinが撮影した写真

夏になるとジャケットを省略してスラックスだけで過ごすスタイルが一般的になります。

涼しくて動きやすいのは確かですが、実はこの習慣がスーツの寿命を縮める原因になっていることをご存じでしょうか?

店舗に立っていると、毎年夏の終わりになると「パンツだけくたびれてしまった」というご相談が急増します。
汗を含んだ状態のスラックスを短いスパンで履き続けることで、生地が傷みやすくなり、擦り切れやテカリが目立つようになるのです。

【注意】夏にスラックスが痛みやすい理由とは?

スーツは上下セットで着ることを前提に設計されています。
ジャケットを着ない分、パンツにかかる負荷が集中し、特に夏場は汗・摩擦・紫外線など、生地にとって過酷な環境が揃っています。

さらに、恰幅の良い方は太ももやヒップ周りの摩擦が強く、消耗が激しい傾向があります。
手持ちのスラックスが少ない場合、ローテーションができず、同じパンツを酷使することになりがちです。

【対策①】夏用スラックスを別で準備しよう

もし職場がクールビズでスーツ着用の義務がないなら、夏専用のスラックスを複数本用意することを強くおすすめします。

ポリエステルなど化学繊維を原料にした、通気性・速乾性に優れた生地を選ぶことで、快適さと耐久性を両立できます。
また、ローテーションで履くことで、1本あたりの負荷を軽減し、長持ちさせることができます。

1週間を回すためには最低でも3本くらい持っておく事をお勧めします。

筆者
筆者

スラックスは連続着用も消耗の大きな要因です。数日連続で同じスラックスを履き続けるのではなく1日着たら3日くらい休ませるルーティンを確保するとより長持ちします。

月~金の週5日出社の方は最低でも3本は夏用のスラックスを確保しましょう。

【対策③】洗えるスラックスという選択肢も

夏場にスラックスだけを毎日履くスタイルは、汗や摩擦によって生地が傷みやすく、スーツの寿命を縮める原因になります。
そんな中、最近注目されているのが自宅で洗えるスラックスです。

ポリエステルなどの化学繊維を使ったウォッシャブルタイプのスラックスは、汗や雨に強く、速乾性にも優れているため、夏場の着用にぴったり。
洗濯機で手軽に洗えるので、クリーニング代の節約にもつながります。

特に、恰幅の良い方や外回りが多い方は、摩擦や汗の影響を受けやすいため、洗えるスラックスを複数本ローテーションで使うことで、清潔感と耐久性を両立できます。

💡 こんな方におすすめ

  • スーツのパンツだけが毎年くたびれてしまう方
  • 汗をかきやすく、ニオイや汚れが気になる方
  • クリーニング代を節約したい方
  • 夏場はジャケットを着ない職場環境の方

【まとめ】スーツを守る、夏の着こなし術

スラックスは消耗品ではなく、印象を左右する大切なアイテムです。
大切なスーツを長持ちさせる為にも、夏場の着こなしの基本をぜひ意識してみてください。

オーダースーツ店のフィッターとしては「夏でもジャケットを着てネクタイをきちっと締めて涼しい顔で過ごしましょう」と言いたい所ですが、近ごろは暑すぎてそうも言ってられません。

私は時代や職場環境に合わせてだらしなくならない程度に節度を持って柔軟に楽しんでいただければそれでいいと考えています。

自分の体型や職場環境に合わせて、快適さと清潔感を保ちつつ、スーツを長く美しく着るための準備をしておきましょう。
夏が終わる頃に「パンツだけくたびれた…」と後悔しないために、今こそ見直しのタイミングです。

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