カジュアルジャケットとスーツジャケットの違いを解説!

TPO別コーディネート術
UnsplashのNereid Ndreuが撮影した写真

レストランでのディナー。
たまにはジャケットを着ようと、クローゼットからスーツのジャケットを取り出してみる。
でも鏡の前でふと感じる、「何か違う…?」という違和感。
そんな経験、ありませんか?

ジャケットにも“カジュアル”と“フォーマル”があり、見た目の印象や着る場面に大きな違いがあります。
今回は、スーツジャケットとカジュアルジャケットは何が違うのか、構造・素材の面から解説します。

肩パットの違い|“かっちり”と“軽やか”の分かれ道

まず注目したいのが「肩の作り」です。
スーツジャケットは、肩パットがしっかり入っているものが多く、構築的でかっちりとした印象を与えます。フォーマルな場にふさわしい“きちんと感”を演出しやすいのが特徴です。

一方、カジュアルジャケットは肩パットが薄い、もしくはまったく入っていないものが多く、着心地も見た目も軽快。パッチポケット(縫い付けタイプのポケット)など、ディテールもカジュアル寄りな事が多いです。

ただし、最近では肩パットが薄いスーツジャケットも増えており、逆に肩パット入りのジャケットを好んでカジュアルに着る方もいます。
着る人の体つきとジャケットとの相性にもよるところなので、一概に言えませんが肩パットなしのジャケットの方がカジュアルシーンには馴染みやすいです。

*肩パットの違いが分かる参考画像です。左は構築的な肩、右は丸みのある自然な肩ライン。見た目の印象がどう変わるか、ぜひ比べてみてください。右のジャケットは肩に丸みがある、柔らかい印象のシルエットになる為、よりカジュアルシーンに向いているジャケットと言えます。

素材感の違い|“艶”と“柔らかさ”が印象を左右する

スーツジャケットをカジュアルに着たときに違和感が出る最大の理由は「素材感」です。
一般的にスーツには、クリアカット加工された生地が使われることが多く、これが見た目の印象を大きく左右します。

💡 クリアカット加工とは?

クリアカットとは、生地表面の毛羽を削ぎ落とし、つるっとした光沢感を出す加工のこと。
この加工により、スーツらしい華やかさや高級感を表現しやすくなります。フォーマルな場ではこの“つるっとした表情”が信頼感につながりますが、カジュアルな場では逆に“かっちりしすぎ”に見えてしまうことも。

カジュアルジャケットには、ウールの起毛感があるものや、コットン・リネンなどの柔らかくナチュラルな素材が使われることが多く、単品で着ても違和感が出にくいのはこの素材の雰囲気によるものです。

UnsplashAlexander Naglestadが撮影した写真

*クリアカット加工された生地を使ったジャケットの参考画像です。おそらく多くの方がイメージするようなスーツの風合いだと思います。艶感を表現しやすく、華やかな印象です。

UnsplashNereid Ndreuが撮影した写真

*素材感があるジャケットの参考画像です。写真のはコーデュロイと呼ばれる冬向けの素材感です。素材感があると柔らかい雰囲気を表現しやすくカジュアルシーンにも馴染みやすいです。

おさらい:スーツジャケットを単品で着るときの注意点

スーツジャケットをカジュアルに着ようとすると、素材の光沢や構築感が浮いて見えることがあります。
特にパンツや靴とのバランスが難しく、「スーツの上だけ着ているな」と見る人にはすぐに分かってしまいます。

もちろん、着こなし次第である程度カバーすることはできますが、違和感を避けたいなら、カジュアルジャケットは普段着ているビジネススーツとは別で用意するのが多くの方におすすめです。

普段から季節感を意識したスーツ選びを行っている方はそのままカジュアルジャケットとして流用しやすいです。(ジャケット単品で着用してもスーツの上だけ着ている感が出にくい)

まとめ|“ジャケット=どれも同じ”ではない

ジャケットは「構造・素材」で印象が大きく変わります。
スーツジャケットとカジュアルジャケットは、目的や着るシーンに応じて使い分けるのが基本。
“なんとなく違和感”の正体を知ることで、次にジャケットを選ぶときの視点が変わるはずです。
ぜひ、TPOに合わせた一着を選んでみてください。

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